NISA(今でいう一般NISA)制度が始まったのが2014年1月1日です。なんと今から6年以上も前になります。
NISAの非課税期間は5年間なのでロールオーバーをしなければ2014年に投資したものは2018年末に非課税期間が終了となります。
2014年、2015年とNISA口座で買い付けした銘柄はあるのですが、5年間を完走した銘柄はありません。NISAが推進しようとしている長期投資とはウラハラに短期、中期的な投資になっています。
昔に自分が何を保有していたかすら覚えていないという体たらくです。そこで、何に投資していたかとその銘柄が現在どうなっているかについて調べました。
今まで売らずに持ち続けていた方がよかったのか?それとも売るという選択肢があっていたのか?未来から眺めてみます。(タイトルでのネタバレ失礼!)
振り返れば奴がいる
過去を振り返るのはあまりやらない、やりたくない作業です。なぜなら、振り返ればいつも奴(損失)がいるからです。
しかし、過去のトレードを振り返って未来の自分の糧にする。これは非常に大切な作業ではないでしょうか?
今回振り返る対象は、2016年以前にNISA口座で購入した銘柄(全8銘柄)としました。時間がかなり経っている方がいいですからね。2016年末をまたいだポジションがないというのも好都合でした。
- ホンダ
- 富士フイルム
- 豆蔵ホールディングス
- 新生銀行
- デジタルガレージ
- 川崎重工
- 西武ホールディングス
- 東鉄工
はっきりと言うとどんな銘柄をトレードしていたかという記憶はすでにありません。どういった狙いでトレードしたかも残っていません。
ということは今回の振り返りは特に糧になる訳でもなく、ただただ過去の痛みを思い出すという作業になりかねません。
ブログで1つの記事が書けますからね。仕方ないですね。
持ってた銘柄を順位付け
あなたは過去好きだった人、付き合ってたいた人を振り返るときにどうしますか?
写真を見ますか?思い出を頭の中に駆け巡らせますか?
株の場合は簡単です。過去から現在に繋がる株価の旋律を引っ張ってきて無慈悲に数値を比較するだけです。
とにかく順位付けをしてランキング化しがちな私は、今回も以下の情報を元にランキングを作成してみました。
- 売値とその後高値を比べた変化率
- 売値と2020/5/31現在の株価を比べた変化率
- 上記2つの平均
とらたぬランキング
1つ目のランキングは、売値とその後の高値を比較して導き出した捕らぬ狸の皮算用ランキング(通称とらたぬランキング)です。
高値で売り抜けるなんて芸当が無理なことは重々承知しておりますが、見ると「グヌヌ」と声にならない声を出さざるを得ないランキングになっています。
順位 | 銘柄名 | コード | 売値 | 売後高値 | とらたぬ指数 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 豆蔵ホールディングス | 3756 | 623 | 1,908 | +206% |
2 | 富士フイルム | 4901 | 3,098 | 6,420 | +107% |
3 | デジタルガレージ | 4819 | 2,345 | 4,840 | +106% |
4 | 新生銀行 | 8303 | 1,511 | 2,180 | +44% |
5 | 川崎重工業 | 7012 | 3,300 | 4,620 | +40% |
6 | 本田技研工業 | 7267 | 3,532 | 4,499 | +27% |
7 | 東鉄工業 | 1835 | 3,440 | 3,905 | +14% |
8 | 西武ホールディングス | 9024 | 2,357 | 2,487 | +6% |
トップは豆蔵ホールディングスの+206%、最下位は西武ホールディングスの+6%となりました。
先生!西武の+6%がすごすぎて、グヌヌできません!
アイドルランキング
2つ目のランキングは、売値と現在の株価を比較して導き出したあいつ今どうしてるランキング(通称アイドルランキング)です。
完全に忘れていたのに今バリバリで活躍していることを知ってしまうと「グヌヌ」と声にならない声を出してしまう不思議なランキングです。
順位 | 銘柄名 | コード | 売値 | 現在値(2020/5末) | アイドル指数 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 豆蔵ホールディングス | 3756 | 623 | 1,880 | +202% |
2 | デジタルガレージ | 4819 | 2,345 | 3,825 | +63% |
3 | 富士フイルム | 4901 | 3,098 | 4,981 | +61% |
4 | 新生銀行 | 8303 | 1,511 | 1,375 | -9% |
5 | 東鉄工業 | 1835 | 3,440 | 2,877 | -16% |
6 | 本田技研工業 | 7267 | 3,532 | 2,784 | -21% |
7 | 西武ホールディングス | 9024 | 2,357 | 1,408 | -40% |
8 | 川崎重工業 | 7012 | 3,300 | 1,706 | -48% |
トップは豆蔵ホールディングスの+202%、最下位は川崎重工の-48%となりました。。
ま、まめ…グヌヌ
がさおランキング(総合ランキング)
3つめのランキングは、とらたぬ指数とアイドル指数の平均値を使った逃した魚は大きいランキング(通称がさおランキング)です。
順位 | 銘柄名 | コード | とらたぬ指数 | アイドル指数 | がさお指数 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 豆蔵ホールディングス | 3756 | +206% | +202% | +204.0 |
2 | デジタルガレージ | 4819 | +106% | +63% | +84.8 |
3 | 富士フイルム | 4901 | +107% | +61% | +84.0 |
4 | 新生銀行 | 8303 | +44% | -9% | +17.6 |
5 | 本田技研工業 | 7267 | +27% | -21% | +3.1 |
6 | 東鉄工業 | 1835 | +14% | -16% | -1.4 |
7 | 川崎重工業 | 7012 | +40% | -48% | -4.2 |
8 | 西武ホールディングス | 9024 | +6% | -40% | -17.4 |
現在値にだいぶ引っ張られますが、総合ランキングぽいものができました。
総合ランキング順にチャートと取引実績を晒します。
ランキング順にチャートと取引実績を掲載
それではがさおランキング順にチャートと取引実績を見ていきます。企業の特色はYahoo!ファイナンスから転載しています。
1位. 豆蔵ホールディングス
特色
システム構築・開発支援コンサル主力。JMテクノ買収し半導体装置保守も。AI・IoT実績
取引実績
2015/8/25 416.9円 → 2015/11/26 623円
2位. デジタルガレージ
特色
システム構築・開発支援コンサル主力。JMテクノ買収し半導体装置保守も。AI・IoT実績決済、広告、ベンチャー投資などネットビジネス周辺で多角化。持分会社カカクコム(20%出資)
取引実績
2015/12/24 2,109円 → 2016/5/19 2,345円
3位. 富士フイルム
特色
写真、医療機器、医薬、液晶フィルム展開。再生医療注力。傘下に事務機器大手の富士ゼロックス
取引実績
2014/8/8 2,980円 → 2014/8/15 3,098円
4位. 新生銀行
特色
旧長銀。公的資金残は普通株で2100億円超。消費者金融レイクALSAが柱。仕組み金融も
取引実績
2015/8/25 2,330円 → 2016/3/23 1,502円(調整後価格)
2015/8/25 2,380円 → 2016/4/13 1,520円(調整後価格)
そこそこ底の方で売ってない?
5位. 本田技研工業
特色
4輪世界7位で北米が収益源。2輪は世界首位。環境対応を強化。世界6極体制。四半期配当
取引実績
2013/12/26 4,294円 → 2014/7/11 3,532円
ホンダジェットは夢があると思って買いました。
ホンダジェットは成功しましたが、株価は飛んでませんね。
6位. 東鉄工業
特色
線路の維持補修や駅舎など鉄道工事に強いゼネコン。JR東関連が大半。総還元性向3割メド
取引実績
2016/1/14 2,820円 → 2016/3/24 3,440円
7位. 川崎重工業
特色
線路の維持補修や駅舎など鉄道工事に強いゼネコン。JR東関連が大半。総還元性向3総合重機大手。旅客機分担品や鉄道車両、大型2輪に特長。自衛隊の潜水艦、航空機も担う
取引実績
2016/1/7 4,130円 → 2016/3/23 3,300円(調整後価格)
8位. 西武ホールディングス
特色
線路の維持補修や駅舎など鉄道工事に強いゼネコン。JR東関連が大半。総還元性向3東京北西部、埼玉地盤の西武鉄道とプリンスホテルが中核。都内に大型物件建設し不動産も拡大
取引実績
2016/1/14 2,250円 → 2016/4/20 2,357円
生々しい損益の話
実績からNISAで購入しているにも関わらず長期で持つことなく売り抜けている(一部大損切り)ことが見て取れました。
では、仮に現在まで持ち続けていた場合、損益はどれほど違っているのでしょうか?アイドル指数では%でぼやけていた部分を生々しい数値を使って見てみましょう。
銘柄名 | 実績 | 含み損益(2020/5末) | 差分 |
---|---|---|---|
豆蔵ホールディングス | +20,610 | +146,310 | +125,700 |
デジタルガレージ | +23,600 | +171,600 | +148,000 |
富士フイルム | +11,800 | +200,100 | +188,300 |
新生銀行 | -168,800 | -196,000 | -27,200 |
東鉄工業 | +62,000 | +5,700 | -56,300 |
本田技研工業 | -76,200 | -151,000 | -74,800 |
西武ホールディングス | +10,700 | -84,200 | -94,900 |
川崎重工業 | -83,000 | -242,400 | -159,400 |
合計 | -199,290 | -149,890 | +49,400 |
実際は上記に配当金額も加わってきますので、差分はさらに広がります。
目から水を出さざるを得ない…
ここでちゃんちゃんで終了してもいいのですが、追及の手を緩めない読者諸君はこういうかもしれません。
「今は相場が下がっているところじゃないか!もっといいところと比べろ!」
はい。2019年末とも比べてみましたよ。
銘柄名 | 実績 | 含み損益(2019/12末) |
---|---|---|
豆蔵ホールディングス | +20,610 | +105,710 |
デジタルガレージ | +23,600 | +247,600 |
富士フイルム | +11,800 | +225,000 |
新生銀行 | -168,800 | -136,000 |
東鉄工業 | +62,000 | +36,000 |
本田技研工業 | -76,200 | -119,500 |
西武ホールディングス | +10,700 | -45,500 |
川崎重工業 | -83,000 | -172,200 |
合計 | -199,290 | +141,110 |
何も言えねぇ
あとがき
さて、今回は前に進むのを良しとし、振り返るのが苦手な私が振り返る企画をやってみました。
いるいるとは思っていましたが、想像を超えるやつがいました。振り返らなければよかったという気持ちを持っていることを否定しません。
それにしてもNISA口座で持っている銘柄で恐ろしい損切りをかましていましたね。自分でもびっくりです。
NISA口座で持っている銘柄を損切りには注意が必要という記事を書きましたが、昔の自分はそんなこと露ほども知りませんでした。
なんで長期で持たないのかを疑問に持たれる方もいるでしょう。それは、私はそもそも長期で持つ気がなく、基本戦略としてヒット&アウェイを採用していたという点があげられます。理由としては、以下の2点です。
- 日本株がこんなに上がるとは思っていなかった
- 投資金額が少ないのでNISA枠で長期投資をして動かせる投資資金が減るのが嫌だった
もちろんNISA口座で取引したものは非課税になるので大きく上がる株を優先してチョイスをしています。
その結果があれとはいとおかし。
無能な私が語るのも変ですが、長期で持つときに重要となってくるのは相場全体の動きだと思っています。
参考として2014年ごろから日経平均のチャートも張りますが、うねりはありますが現在は高めの位置にいると言ってもいいと思います。
私の振り返り結果が長期で持っていた方がよかったとなった要因には、相場が良くなっているからという部分も多分に含まれていると思います。
ということでこの記事で見せつけられた目も耳もお財布にも痛い情報を見た今でも私は盲目的に長期で持つのが良しという考えは持っておりません。
また何年後かに振り返りをしてあの時長期で持っておけばと思う可能性も十分にありますが…。
とは言え最近は、以前よりも長期的視点に立って持っている銘柄もあります。オリックスです。
現在の評価損-24%!
おあとがよろしいようで。
含み損はともだち。
含み損を持ってるきみもともだち。
コメント