原油が非常に安くなってます。軽くて甘ーい原油(画像左上の表現参照)のチャートを見ていただけると分かりますが、3月からめちゃくちゃ下げてます。
こんなに安くなるなんて信じられない!という話をよく耳にします。
「そんなにみんな原油価格を気にしてた?」をいう言葉が喉元まで来ているのを必死に抑えながら試しにお遊び程度に原油を買ってみました。
今回手を出したのは、GMOクリック証券の原油CFDという商品です。
想定外のことが起こって建て玉が決済されることが2度発生しましたので自分に対する注意喚起、ならびに雰囲気で原油CFDを買う仲間たちへ向けて記事を書きます。
GMOクリック証券の原油CFDにした理由
原油に投資をしようとしたときに何個か選択肢はあるようなのですが、GMOクリック証券のCFDは以下の点が特徴です。
- 取引手数料が無料
- 取引単位が小さい
- スプレッドが狭い
今回はお遊び程度ということで投入資金も抑えたかったので、GMOクリック証券の原油CFDで取引を行っています。
原油CFDの注意点(意図せず建て玉失いがち)
原油なんてまったく知らずとりあえずやってみるかで始めたみた原油CFDですが、初めてさほど経たないうちに意図せず建て玉が決済されるという経験に見舞われました。
原油CFDあるあると認定して、建て玉が意図せず決済されないようにする対処法を書きます。
なんか距離感おかしない?ロスカット
1つ目は、自動で設定されるロスカットレートによる損切りです。
実際の取引履歴で振り返る悲劇
記事を書くために見直した取引の記録です。初めての原油CFD購入での実績です。
3/20 23:52 新規買:25.07
3/21 00:16 決済売(ロスカット):24.30
約定数 :1
受渡金額:-852 円
こらこらこらこら!油に胸をDOKIDOKIしながら買ってみた結果、20分弱でロスカットですわ!
変動は約-3%、カットされたロスは-852円!!!
人生で初めて「金ならある!」を使おうと思った瞬間です。
これはおそらく原油CFDを始めた方は必ずかかってわなわなする罠ではないでしょうか?(タイムトライアルとかしたら面白そう)
自動ロスカットレートの計算方法
さて、異常に距離感が近いと思われる自動でのロスカットレートの計算式を紐解いてみます。
ロスカットレートについて抑える点は以下の2点です。
- ロスカットレートは新規約定時の約定価格と、ロスカット幅をもとに計算されます。
- ロスカット幅は毎週金曜日に翌週適用分に更新されます。
現在の最新のロスカット幅を見てみると原油CFDでは、0.49USDとなっています。
つまり数式化すると以下になります。
自動ロスカットレート = 約定価格 – 0.49USD(買いの場合)
私が被弾したときよりさらに狭くなってるやないかい!
ロスカットを避けるための対策
そんな蚊を殺すみたいな感じでバシバシとロスカットされても商売あがったりなので、ロスカットの回避方法を授けます。
それは、自動ロスカットレートを手動で変更するという方法です。
原油の価格下落より信じられないかもしれませんが、現実です。
約定した注文もしくは発注済みの未約定注文に対して、【CFD】-【注文・約定一覧(取消・変更】と入っていき、ロスカットレートを指定のものに変更します。
もちろんロスカットレートを変更することで、証拠金は増えます。
金ならある!➡金がなくなったとなりかねない
先物限月の切り替わりがもたらす似非利確
2つめはCFDの参照する先物限月の切り替わりに伴うレート変動による似非利確です。
先物限月の切り替わりとは
まず先物限月の切り替わりを押さえます。
原油CFDが参照しているのはWTI原油先物ですが、先物取引には期日があります。一方のCFDには期日がないため、どこかのタイミングで参照している先物を直近の月(期近)から翌月(期先)へ変更する必要があります。この変更のタイミングで原油CFDのレートが大きく変わります。なお、レートが変わっても評価損益が変わらないように同時に価格調整という処理が入ります。
実際の取引履歴で振り返る悲劇
それは、2020年4月17日朝7時のことです。
購入後に無慈悲に下げていた原油CFDの約定メールがこれでもかと届きました。中身をみると決済売り、でもなんだか様子がおかしい。受け渡し金額がマイナスなのです。
この時は訳が分からずパニックでしたが、限月が切り替わってレートが上がることにより出していた指値注文のレートを超えたため、約定したという状況でした。レートが変わると同時に価格調整も行われているので、受け渡し金額はマイナスです。
利確のはずが損切りに…これを私は似非利確と名付けました。
似非利確による歓喜の瞬間は例の「TOKYO!」に匹敵するとかしないとか…
ちなみにその時のチャートはこんな感じです。
そして、ややこしいのはレート情報。前日比+34.48%…。裏を知らない人はだまされますぜ。
レートの調整額を知る方法
レートがどれくらい調整されたかって気になりますよね?限月変更後の現在のレートは以前のレートでいうところのいくら相当なのかが気になります。
その情報は取引画面の「価格調整額」を見るとわかります。
4/17に行われた切り替えにより、レートが19.73から26.01へビッグジャンプを果たしてます!価格調整額についてもここで確認できます。
似非利確を避けるための対策
似非利確を避けるための対策はシンプルに以下の2つです。
- 限月の切り替え前にポジションを解消する
- 限月の切り替え前に注文レートを変更する
ポイントは限月の切り替えを前もって押さえておかねばならない点です。
次回の限月切り替え日は取引画面の「価格調整額」で確認できます。
ス、スリルがあっていいんじゃないかな…
まとめ
本記事のまとめです。意図しない損切りを避けるために必要なのは以下の点です。
- ロスカットレートは手動で再設定する(損失を考えて変更!)
- 限月切り替え日を頭に入れて、直前に対処する
GMOクリック証券では日経225CFDで相応お世話になっています。しかし、ちょっとCFDの種類が変わるだけで色々気にすべき点があることが分かりました。投資対象を増やすと気にしないといけないことや管理も煩雑になってくるのでその辺もしっかりと考えてから投資をするようにしましょう。
後日談としては、自分で設定したロスカットですべてのポジションが解消されました。
そこから原油はさらに暴落。ロスカットの大切さを感じました。
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