インタラクティブ・ブローカーズ証券(IB証券)でお得にドル転できるようになりましたが、私のメイン口座はFirstrade証券です。
今回は、IB証券の資金をFirstrade証券へ移管する方法を記事にしました。家に帰るまでが遠足と似てますが、実際利用する証券会社の口座にドルを入れるまでがドル転です。
説明で利用している画像は、クライアント・ポータルのキャプチャです。
送金方法は2種類(ワイヤ送金とACH送金)
送金方法はワイヤ送金(手数料が高いが時間がかからない)とACH送金(手数料が安いが時間がかかる)との2種類があります。
IB証券は毎月初回の出金が出金方法に関わらず手数料無料です。ですので、基本的には無料枠を他の出金で利用しない場合はワイヤ送金、手数料を払って出金する場合はACH送金という使い分けになるかと思います。
ワイヤ送金 | ACH送金 | |
出金手数料 | $10 | $1 |
送金の時間 | 短い | 長い |
海外送金 | できる | できない (米国内のみ) |
Firstradeまでの送金ルート | 直接送金 | 銀行を経由 |
ダイレクトにワイヤ送金
ワイヤ送金を利用するとIB証券からFirstrade証券に直接お金を入れることができます。送金先の情報を登録したのち、送金依頼を行います。
1. ワイヤ送金情報の登録
出金画面の新しい出金方法の選択で「銀行ワイヤ」を選択し、以下の点を抑えつつ、出金情報を登録します。
- 資金送付先は「金融機関」を選択します
- 金融機関の口座番号、受取銀行の情報はFirstrade証券のDiposit/Transfer画面で確認したものを入力します
- 「金融機関での口座番号」に忘れずにFirstrade証券での口座番号とフルネームを記載します
無事承認されると出金画面に保存されている出金情報として追加されます。
2. 送金依頼
銀行を経由してACH送金
ACH送金の場合はIB証券からFirstrade証券に直接お金を入れることはできません。一度米国の銀行口座を使っての経由が必要になります。銀行との接続を確立したのち、送金依頼を行います。
ACH送金は聞きなれないワードなので一応何なのかも貼っておきます。(少し長いですが、蛇足となる内容が多いのでリンクではなく引用としました)
ACH送金のACHとは、Automated Clearing House(日本語に訳すと、自動資金決済センター)の略です。
毎日決められた時間に、アメリカ中の様々な銀行は、その日に申し込まれた送金の情報をまとめてACHへ送ります。これらの情報を受け取ったACHはその日のうちに送金リクエストを処理し、通常翌朝に送金を完了させます。
つまり、ACHは「様々な銀行の送金の情報を一挙に集めて処理する仕組み」であると言えますね。
このACH送金のシステムは、決して素早くはありません。銀行が直接送金を処理するのではなく、1度別の組織を経由するため、送金に1~2営業日程度かかってしまいます。
しかし一方で、ACH送金は非常に安価な手数料(無料~1回あたり数セント)で行うことができます。つまり、「遅いが安い送金」なのです。
ACH送金は基本的に、アメリカ国内の送金に限定されます。例えば、給与の振り込みや家賃などの支払いなどで銀行振り込みを行う場合、自動的にACH送金が使われていることがほとんどです。
トランスファーワイズ
1. 銀行との接続
ACH送金を行うためには送金先との接続が必要になります。IB証券では「インスタントACH承認」と「従来のACH承認」の2種類の承認方式が用意されています。
「従来のACH承認」では、実際にIB証券から送金先にお金が送られてきます。その金額を入力することで接続の確認をし、承認となります。実際のやり取りが発生するため、承認までに日数を要します。
一方の「インスタントACH承認」はお金のやり取りは発生せず、オンラインバンキングにログインする感じで一瞬で認証が終わります。利用できる送金先を使っている場合は「インスタントACH承認」を選びましょう。
無事承認されると出金画面に保存されている出金情報として追加されます。
2. 送金依頼
出金制限について
入金されてから3営業日は出金保留期間となり、資金を移動することはできません。
出金がいつ可能になるかは「取引ステータス & 履歴」から確認することができます。アメリカ東部時間で保留期間が終了した瞬間に出金可能になります。
あとがき
ニッチの中のニッチ情報だと思いますが、自分が知りたかったことなので記事にしてみました。
サクッと記事にする予定でしたが、無料枠をACH送金に使ってしまったので書きあげるまでに1か月以上かかりました。ワイヤ送金で無料枠を使って有料でACH送金をすればよかったと悔やんでいます。1ドルなら払えますが10ドル払うぐらいなら1か月待つ、そういうことです。
コメント
クノウさん、こんにちは。2年半ほど前に定年退職したシニアですが、現役中にしっかりした金融リテラシーを構築していなかったこと反省し、日経225と米国株のオプションの勉強を2か月ほど前から始めました。米国株オプションについては、IB証券、サクソバンク証券、FIRSTRADE証券の3択しかないなと思っております。クノウさんは、なぜ、IB証券よりFirstrade証券を選択されているか、差し支えなければ、ご教示いただけますと助かります。
加茂さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
オプションの勉強を始められたんですね。おっしゃる通り米国株オプションは今のところ挙げられている3社しかないと思います。
私がFirstrade証券をメインで使っている理由は、単純に「付属費用が抑えられるから」という部分でした。
IB証券は口座維持手数料(現在は廃止)があり、マーケット情報が欲しければ購読料があり、オプション取引には手数料がいるという状況でした。(Firstrade証券はほぼ付属費用なし)
一番大きかった10ドル/月の口座維持手数料がなくなった現在であればどちらを使っても費用の面では気になるほどの差にはならないのでどちらを使われてもよいと思います。
IB証券にはペーパー口座というバーチャル取引用の環境が用意されているので、その点はメリットとして言えるかもしれません。
金融リテラシー…私にも分けて欲しいです。